久里浜発電(現行)。

2014年9月、So-Netブログより移行。

横浜トリエンナーレ2017

3年ごとに開催される現代アートイベント、横浜トリエンナーレを見てきました。

複数会場で展開されていますがここ数年のメイン会場は横浜美術館

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今年のテーマは「島と星座とガラパゴス」。

コンセプトなどについては公式サイトを見ていただいた方が手っ取り早いかと思います。

美術館壁面と前庭にも作品を展示してあり、今回壁に掛かっているのは難民が実際に使った救命ボートと救命胴衣。

 今回はデジカメを持って行かなかったのでそれほど写真を撮りませんでしたがほとんどの作品はフラッシュを焚かない限り撮影可でした。

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エントランスにどーんと置かれている竹を編んだ作品。

日本のしめ縄からヒントを得たとか。

”竹で編んだ”とか簡単に書いてますがかなりデカイので竹で組んだと言った方がいいかもしれません。

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ぼんやりした色彩が素敵な「視覚障がい者のための島」という作品。

近寄って見ると濃淡様々なウニで出来ています。色覚検査表からの着想だとか。

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カラフルなブロックを用いた展示。

ブロックは観客がいじれるようになっていました。

奥の壁に掛かっているのは「フロイトの長椅子の残存繊維を石英楔型検板を用いて観察した際の干渉縞」というタイトル。

おそらく制作手順をそのまま記述したものだと思いますが、実に現代アートっぽいっすね。

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無限に続くトンネルが出現したかのようですが、鏡を使ったトリック。

これの床を覗き込むバージョンもあって、こういうのはなぜか単純に楽しいです。

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カラフルな熊さん達ですがそれぞれ個別の作品。

奥の向かい合った2頭は「芸術のために立ち上がらねば」というタイトル。

なんだか和みます。

 

さて一旦外に出て昼食。

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カオマンガイ

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そして二種類のカレーセット。

 どちらもそれなりに美味しかったですがこの店はお値段からすると割高感ありかな。

 

会場に戻って沢山いるのは磁器製のカニ。

これは会場正面に展示されていた救命ボートなどと同じ人の作品。

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こういううじゃうじゃ感がダメな人にはダメかもしれませんが、一匹ごとにディティールが細かくて良く出来てました。

ミュージアムショップに置いたら結構売れそうだけどどうでしょう。

 

さて、横浜美術館での展示を見た翌週に赤レンガ倉庫での展示を見てきました。

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こちらの方は美術館よりもう少しザラッとした雰囲気というか、ライブ感のある展示が多かったような。

大きな音がでる作品もいくつかありましたし。

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その大きな音の出る作品の一つ、「プライウッド新地」という作品。

この写真はほんの一部ですが、プライウッド、すなわち合板とギターやベース、電化製品などを組み合わせて作られた装置群が轟音を発して動いたり、その様子がスクリーンに映し出されたりします。

作品に組み込まれているギターなどをよく見ると合板で出来ていたので、昔のどうしようもないジャンク安ギターなんかを使っているのかと思いましたが、もしかしてこの企画に合わせてプライウッドでボディを作ったのかしら?

無慈悲な積層ボディは意外とカッコいいのでちょっと合板ギター欲しくなりました。

 

その他、横浜市開港記念会館地下でも柳幸典氏の作品が展示されていますが、こちらは以前BankART Studio NYKでの個展で見たものと同じでした。

でも建物自体の雰囲気も良かったのでそれはそれで面白く鑑賞できました。

 

今回の横浜トリエンナーレは前回より更にアーティストが少ないそうで、実際毎回パワーダウンしてるんじゃないかと感じるんですが、じっくり見てまわるとかなり時間と気力体力を必要とするのでこの程度のコンパクトさの方が良いのかもしれません。